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福江高校が「プレゼン甲子園」で優秀賞!

 

TDL(たはらドリームランド) 〜田原の未来 創ろう”体験の町”〜

福江高校3年生、伊藤君と岡田君がプレゼン甲子園で優秀賞!!
 

全国高校生プレゼン甲子園」は近年、社会でますます求められている「プレゼンテーション能力」を高校生が競う大会で、今年が開催第2回目となります。

 
今年のプレゼンテーマは「地域社会の持続性への提言」。1チーム1〜3人とし、全国から170の学校、441チームがエントリーした中で、地元の愛知県立福江高校3年生、伊藤滝都(たきと)くんと岡田真宇(まひろ)君がプレゼンした「TDL(田原ドリームランド)〜田原の未来 創ろう“体験の町”〜」が見事、優秀賞を獲得しました。

 
「TDL」のポーズをしてくれた伊藤くん(向かって左)、浅野校長先生(中央)、岡田くん(向かって右)
 
Yotteco編集室は8月24日の朝刊記事でこのことを知り、渥美半島の魅力と未来への取り組みをこんなにも自ら考え、全国に伝えてくれたことに感動し、いてもたってもいられなくなっていました。
 
そこへちょうど知人から「福江高校に行くけど一緒にどう?」と謎のお誘いを受け、すぐさま伊藤くんと岡田くんに会いに福江高校へ。
 
この日は福江高校の浅野校長先生、地域で輪菊の栽培をし、現福江高校生のお子さんを持つ渡会理史さん、またこの度のインタビューの機会につなげてくださった「渥美半島ハーブの会」としてYottecoに出店する板倉祥文さんにもご同席いただきました。
 

伊藤くんと岡田くんは福江高校にある県内でも珍しい「観光ビジネスコース」の3年生。今回のプレゼン内容は、授業の一環としてプランを考えたとのことです。

早速、2人がプレゼンした「TDL(たはらドリームランド)〜田原の未来 創ろう“体験の町”〜」について教えてもらいました。
 

2人はまず、田原市が抱える「小子高齢化による人口減少と過疎化」という問題に向き合いました。高校生にアンケートをおこなうと、田原市の若者の半数以上が「将来は地元から出ていきたい」という結果だったことなどから、田原市が若者にとって楽しい遊び場となり、地域が豊かになるための方法を考えたということです。
 
それは、全国のどこでも体験できないような「陸と海と空」を使った、遊び(アクティビティー)・農業・漁業の体験と場をひとつにしてつなげ、観光客や地元の人にとって、まち全体がひとつのテーマパークのようになり、ここで暮らしたくなる人が増える楽しいまちにするというもの。
 
そうすることで、観光客や交流人口が増え、移住する人や一旦は地方へ出た若者がUターンで戻るという人も増える、さらに体験を提供する企業や関連観光施設、公共交通機関も潤う、という構想です。
 
田原市には市の商工観光課が主催する「田原巡り〜な」という地元の各主体が提供する自然体験、農業、漁業関連の体験、手作り体験などの様々なプログラムがあります。

 
このように、サーフィン、SUP体験、釣り、地引網、海の生き物探しなどの海での遊び、また陸ではサイクリングや自然観察体験や森歩き、空ではパラグライダーの体験も出来、新設でアトラクション施設を作ることなく、農業や漁業を通して遊びや学びを体験することが出来ます。
 
しかし、それぞれを開催する場所や企業が散らばっていて、訪れる人にとっては独立した「点」であり、分かりづらいことが現状でもあります。それをひとつの「体験のまち」とすることが「TDL」なのです。
 
具体的には、福江高校生がまち全体の各主体の仲介役となり、場所や企業を紹介しながら魅力を発信していく、というものです。
 
プレゼンの様子はこちらのYoutubeでもご覧いただけます。
 

 

ちょうど、地域の大人達のいくつかの主体の中で、まさに伊藤くんや岡田くんが考えてくれたような、まちが連携したかたちで課題やプロジェクトに取り組むための場の必要性を考え、実践しようとしている最中であり、あれこれ試行錯誤しているところでした。
 

そんな矢先の2人の高校生の快挙に、私たちも感化されると同時に、みんなの想いとやる気を持った夢は単なる「ドリーム」ではなく、実現出来るものということを私たち大人も含めて彼らと対等な立場で実践し、伝えていきたいと、あらためて感じさせてくれます。
 

渥美半島ウルトラネイチャーラン」を主催する同席してくださった渡会理史さん

 
夏休み中にこのインタビューのために学校に来てくれた伊藤くん、岡田くん、浅野校長先生、ご同行いただいた方々、ありがとうございました。
 
浅野校長先生
 
愛知県立福江高校は地元に根付き、「コミュニティースクール」(学校運営協議会制度)の機能を持ちながら、地域と共に未来を考えることを実践的に学ぶことが出来る素晴らしい高校です。「福江高校は生徒と先生の距離が近い学校」と伊藤くんと岡田くんが教えてくれました。福江高校の詳細はホームページInstagramにて。 
 


 

 
text/Yotteco editing room
photo/Koshi Asano